
会社に入ったらたくさんお給料を貰いたいなぁ。
資格を取ったりスキルアップしたら給料が増えるかな?
資格やスキルアップで給料を増やそうと思っている方、要注意です。
年収が決まる2大要素は業種と働く場所です。
年収は何で決まるのか?
年収は何で決まるのでしょうか?
ぱっと思いつくものは以下のようなものでしょうか。

給料なんて年功序列なんだから大体年齢で決まるだろう。
でも最近は年功序列じゃなくて成果主義に変わりつつあるから、これからはスキルや経験が大事になってくるかな。
と思ったあなたは要注意です。
確かに日本の企業であれば年齢が上がれば給料が上がるところがほとんどです。
しかし、年齢よりも年収にもっと大きな影響を与えるものがあります。
それが業種と働く場所です。
この2つに比べたらスキルや経験なんて些細なものです。
業種
まずは業種別の年収ランキングをご覧ください。

https://toyokeizai.net/articles/-/240069?page=2
飲食・小売・介護といった業界が40歳のモデルケースでも年収400万~500万程度なのに対して、金融・通信・商社といった業界は年収700万越えです。
例えばメガバンクの初任給は22歳時点でも400万以上と言われていますから、介護業界で20年近く働いている40歳のベテランより新卒のメガバンクの方が年収は高くなります。
これはメガバンクに就職した人の方が介護業界の人よりも能力やスキルが高いという話ではなくて、業界構造的に給料が高くなりやすい仕事、低くなりやすい仕事があるということです。
飲食や小売、介護といった、直接人が手を動かす必要のあるサービスは、どんなに経験を身に付けても1人で得られる利益を10倍や20倍にすることは難しいです。
それに対して、金融や通信といった業界では、1人が動かせるお金の量が10倍どころか100倍以上にも簡単にできます。銀行なら100万円を年利3%で貸せば年間3万円の利益ですが、1億円を同じ年利で貸せば、手続きの量はまったく同じでも年間300万円の利益になります。
通信インフラも、一度機械を設置すればその機械で数百万、数千万人のユーザーにサービスを提供できるわけですから、やっている仕事内容は同じでもユーザー数の分だけ利益が増えるという構造になっています。
また例えば、エンジニアなら業界に関わらずスキル次第で成果を10倍にも100倍にも出来るじゃないか、という疑問もあるかもしれません。つまり業種ではなく職種で年収が決まるのではないか、という疑問ですね。
ですが、飲食や小売りといった業界の中でエンジニアになっても、最終的な利益は直接手を動かして働く人と分け合うことになる以上、その業界基準の給料しか貰えません。
同程度のスキルで出来る仕事であっても、金融業界でエンジニアをやる方が圧倒的に給料が高くなります。
こういった業界構造上の差があるので、年収を増やしたいのであれば、どの業界で仕事をするかという部分が一番大事になってきます。
働く場所
多くの人が見落としがちなのが、年収は働く場所によっても大きく変わるということです。
上の書籍はアメリカでの調査結果ですが、シアトルやオースティンといった成長している都市と、デトロイトなどの衰退している都市を比べた場合、成長都市の高卒の方が衰退都市の大卒より給料が高いそうです。
日本でも地域別の最低賃金や地域別のコンビニの時給などを見れば場所によって差がある事は明らかです。
例えばコンビニの時給で見るなら、最も高い東京都は平均で時給1085円ですが、最も低い高知県では時給801円です。
その差は約35%。同じ仕事をしていても年収300万円と400万円くらいの違いになります。
上の書籍でも触れられていますが、人が集まることでイノベーションの相乗効果が生まれ、自然とその場所に住む人の経済水準が上がっていきます。そして、それは個人個人の努力でどうにかなるレベルよりも大きなものです。
東京が良いとか地方が悪いとか言いたいわけでは無いのですが、経済・産業の面で見た場合は東京で働くことはかなり大きなメリットになる、ということは意識しておいた方がよいと思います。
私個人の肌感覚としても、経済的に成功したいなら地方よりも東京の方がはるかに難易度が低いと思っています。
まとめ
経済面で成功したいなら、一人あたりの単価の高い業界を目指しましょう。そして、そのような仕事は東京に多いですし、東京で働くことで自然と成長しやすくなります。
私自身は京都・大阪で活動していますが、それは経済面での成長よりもゆっくりと働くことを重視したからです。同じ仕事でも東京なら年収が1.5倍くらいのオファーはあったのですが、そのようなオファーを蹴ってあえて東京に行かないという選択肢もあります。
若いうちから成長産業に身を投じてそのまま成長し続けるのを楽しむもよし、最初に一気に稼いで途中でスローライフに切り替えるもよし、経済面を重視せずスローライフをするのも良いですが、業種や場所の選び方次第でどのくらいの金額が変わるのかは考えてから選択した方が良いと思います。

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